ご挨拶

 ここ数年、対面での活動が制限される中、研究大会をはじめ学会の活動はオンラインを活用するなど新しい挑戦を重ねてまいりました。遠隔地からでも研究活動に参加することができ、新たな人とのつながりもできるなど、その挑戦によって得られたものがある反面、偶然研究大会で隣り合わせた人と話をする機会や、雑談をする中で新たな研究のヒントを得るという機会が持ちづらくなっていたことも事実です。

 そこで、今年度は少し状況も落ち着いてきたことを踏まえ、対面にて研究大会を開催させていただきます。コロナ禍になる前と同じ形でとは行きませんが、新たな対面開催の形を探りながら、会員のみなさまの研究交流の場になれば幸いです。

 「キャリア教育」が導入されて 20 年以上経過した今、様々な立場の方が学校におけるキャリア教育にかかわってくださるようになりました。社会開かれた教育課程を目指す中で、子どもたちのキャリア形成を多様な視点から支えられるようになってきたことは歓迎すべきことである反面、かかわる人によって「キャリア教育」に 対して描くビジョンが異なっていることも事実です。その違いを認めつつ、相乗効果として生かしていくためには、かかわる者がどのようなマインドを持つことが必要なのでしょうか。全国でも数少ない「職業指導」の教員免許状を出している愛知教育大学にて、会員のみなさまとともに「キャリア教育にかかわる者がもつべきマインドとは」をテーマに考えていきたいと思います。皆様のご参加、心よりお待ちしています。

2023年4月吉日

大会実行委員長  高綱睦美